美容師の働き方6つを解説。独立とは店舗を構えることではない。

こんにちは!一人サロン経営塾のシマダ(@shimada_info)です!

今日は2020年代、いま現在の独立について。考え方の整理をしていきましょう。

美容師にとっての「独立」ってなんですか?

独立を店舗を構えることだと考えてる方が多いと思いますが、ぼくはそうは考えてないんですよ。

もし今あなたが独立=店舗を構えることだとイメージされているなら、ぜひ最後までみていただくと違った視点で独立を考えられると思います。

まず最初に現在の美容師の働き方について整理していきましょう!

目次

美容師6つの働き方

いま現在、美容師には全部で6つの働き方があります。

  1. サロン勤務
  2. 業務委託
  3. フリーランス(面貸し、シェアサロン)
  4. サロンオーナー
  5. 一人サロン
  6. モール型サロン

これを1つづつ説明していきますね。

1.サロン勤務

サロン勤務は説明不要ですね。正社員としてサロンに勤務して美容師をすることです。

基本給+歩合給が一般的で、社会保険や有給などの補償がある分、手取りは少ないことやスタッフ教育やサロンの方針に従うことで自由度は極めて低い。

売上の30〜35%が総給与が相場です。

生産性のないミーティング拘束や、夜遅くまで後輩教育をすること、土日祝に休みを取れないこと。

などに不満を感じてる方が多いようですね。

2.業務委託

業務委託に関しては様々な形がありますので、内容について一概には言い切れません。

特徴としては正社員雇用ではなく、美容師が個人事業主となります。

社会保険や有給などの保障システムがないため、手取りが多くなる(ように見える)のがメリットでしょうか。

報酬相場は売上の40%前後です。

誰でもそこそこ稼げるのがメリットですが、低価格で消耗しやすいのと、独立などの未来に繋がりにくいのがデメリットですね。

なぜなら多くの業務委託サロンの運営スタイルとしてクーポン値引きをガンガンして集客をするので、値段目当ての一度きり客が多いからです。

3.フリーランス

フリーランスはいわゆる面貸しです。最近注目されていますが、じつは昔からある働き方なんですよね。

「面貸し」とは一般的な美容室のセット面を間借りすることなんですが、近年ではシェアサロンといって面貸し専門サロンが増えています。

セット面が一席づつブースで区切られていて、シャンプー台は共有スペースに何台かあるというのが増えてきています。

利用するのは1時間単位で借りられたり、月極の契約まであり、自由度が高いです。

1セット面を借り上げる場合は売上の50%前後を支払うくらいが相場ですね。

自分で集客ができる人は業務委託ではなく、シェアサロンでフリーランスになるケースが多い傾向かと思います。

でもぶっちゃけフリーランス美容師1本で食べていけてる人は少なくて、バイト掛け持ちしてる人もけっこういらっしゃいますよね…

4.サロンオーナー

サロンオーナーは従業員のいるサロンのオーナーで、ご自身もプレイヤーであるケースが多いですね。

何店舗なのか?経営に専念するのか?など、経営状況によってケースバイケースすぎるのですが、うまくいってるのは1割ほどかなと。

また、どんなに制度や仕組みを構築しても、良い状況が永続するはずなどありません。

人を雇い人に依存するため苦労が絶えず、ストレスと不安を抱え続けるのが最大のデメリットです。

美容業界の構造として、優秀なスタイリストほど独立していき、ポンコツな人材ほど残るのもツラいところ。

さらに近年は人手不足から求人にリソースを割かれすぎます。

規模を維持するのが精一杯ではないでしょうか?

5.一人サロン

一人サロンはすべて一人で運営する美容室で、これは近年増加傾向にあります。

店舗を持つことで固定費を抱えるリスクがあるように思うかもしれませんが、シェアサロンにしてもサロン勤務にしても売上の50%前後を持っていかれることを考えれば、実はむしろ一人サロンの固定費の方が安く抑えられるんですよね。

別のブログで一人サロンの1ヶ月の経費について解説してますが、家賃と経費と返済まで含めても23万円ほどで済みます。

例えば総売上60万円の場合

サロン勤務→基本給25万+歩合6万円→給与31万円、サロンへ29万円
シェアサロン→月額5万円+利用料15万円+経費6万→粗利34万円、支払い26万円

一人サロン→家賃10万円+経費8万円+返済5万円→粗利37万円、支払い23万円

これらは一例ですが、じつは一人サロンの運営費用は高くありません。

それで自分の好きな店を持ち、好きなように働いて休めてストレスがないのですから。

デメリットは一人サロンの戦い方を知らずに独立開業してしまい、消耗していく人が多いことですね。

せっかくの一人サロンなのに、一般サロンと同じような経営をしてしまい低価格で客数をこなす戦略に甘んじて、たいした利益が残せない。

利益が残せないので不安になり休めない。

そんな負のループに陥って抜け出せなくなってしまうことがあまりにも多すぎます。

6.モール型サロン

モール型サロンはセット面2席、シャンプー台1つの小さなサロンがビルの1フロアにいくつか集まっていて、その1サロンを丸ごと借りることができる形態です。

表参道や銀座で「The Salons」というモール型サロンが始めたのがスタートで、ニュースや業界誌にもちょいちょい出てくるほど注目されています。

具体的には月30万円ほどでサロンを借り上げて、自分の店の看板をつけることができます。

最大のメリットは初期費用がグッと抑えられることです。

内装工事費もシャンプー台などの器材もかかりません。これだけでも500〜600万円はしますからね。

1つのサロンを数人でシェアしても良く、数人で割れば固定費10万〜15万円で活動することができるのも良い感じ。

アシスタントを付けても良いし、自分の好みに内装工事をしたりインテリアを変えるのも自由とのことです。

↓ちなみにThe Salonsさんを時間借りしてサロンワークしてみたこともブログにしてます


さてこれら美容師の働き方6つのうち、どれが独立になるのでしょうか?

あなたはどう考えますか?

あなたの独立の目的はなに?

僕はどんな働き方だとしても自分で集客できて顧客管理できなければ独立とはいえないと考えてます。

逆に言えばサロン勤務してても、自分でホームページを持って集客してる人もいますしね。

いわゆる雇われマインドではなく、自分の足で立ってるのでサロンに依存してないんですよ。

僕はこれも独立してる状態と言えると考えます。

ひと昔前だったらサロン勤務か独立してオーナーになるかしかなかったのに、今はこんなにも働き方の多様性があります。

シェアサロンやモール型サロンなどの新しいシステムもある時代に、わざわざ無駄なリスクを負って店を構える必然性は無くなってきています。

あなたの独立の目的はなんでしょうか?

店を持つことですか?

より多く稼ぐことですか?

何にも縛られずに自力で生きていくことですか?

お客様とずっと付き合っていくことですか?

それは出店しなければ叶わないことでしょうか?

ただただ「独立=出店」という思想に縛られるのではなく「なぜ店を持つのか?」

その理由をしっかりと自分自身と向き合って、答えを出せるようにしておくことが大切です。

もう一度聞かせてください。

あなたにとっての独立はお店を持つことですか?




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